運動不足と睡眠不足が 見えない“食べすぎ”をつくる その3
しっかり寝ないと食欲が増して太りやすくなる!
睡眠時間を十分とることが実は肥満予防に重要な役割を果たすことが近年わかってきた。その証拠の一つが、日ごろの睡眠時間と、食欲を調整する二つのホルモン、グレリン、レプチンの血液中の濃度を調べた下の研究。日ごろから5時間しか寝ていない人は8時間の人に比べて、グレリンが15.5%多い一方、レプチンは14.9%低かった。つまり短時間睡眠の人は食欲が増す一方、満腹を感じにくくなっているというわけ。その結果、睡眠時間が短いほどBMIが高いことも確かめられている。
女性6万人を16年間追跡した別の研究でも、睡眠時間が短いほど体重増が大きかったと報告されている。
グレリンの過剰とレプチンの低下は一晩寝不足しただけでも起こる。それが習慣化すると食べても食べても満足できない体になっていく。短眠生活は早めに改善しよう。太りにくい体づくりの基本はしっかり眠ることなのだ。
自律神経が弱って脂肪を燃やせない体に
「体脂肪の燃焼には交感神経の活性化が必須だが、現代女性はこの働きが弱い」(青木さん)。交感神経とシーソーの関係にある副交感神経は食事や睡眠で活性化されるが、太っている人ではこちらも弱っているという。
自律神経を鍛える方法として最も実行しやすいのは運動だ。「運動している最中は交感神経が活性化され、運動後はその反動で副交感神経が活性化される」(中里さん)。運動は単に消費カロリーを上げるだけではない効果があるわけだ。
この人に聞きました上原 兼治 代表
眞健堂薬局・薬剤師
「女性ホルモンのエストロゲンは食欲を抑制しますが、これが効かない月経前の炭水化物渇望はあめ玉でしのぐのが手です」青木 晃 准教授
順天堂大学大学院医学研究科加齢制御医学講座
「昼夜逆転の生活は自律神経の働きを悪くします。寒いときは鳥肌を立て暑いときは汗をかいて自律神経を使う心がけを」中里 雅光 教授
宮崎大学医学部神経・呼吸器・内分泌・代謝内科学講座
「動物は必要量しか食べませんが、人はおごられると余計に食べたりと“脳で食べる”部分が多い分、食欲の調整が難しいのです」
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