妊娠中は、コーヒーを1日4杯までに その2
血液のなかに真実がある
前出の協会は、カフェインに関する権威者の意見をいくつか引用しながら、自らの見解を裏付けようとしています。その一つに、メリーランド大学家庭医学部のHerbert Muncie Jr.博士のものがあります。博士は「ほどほどの摂取ならば、これから妊娠する女性、あるいは妊娠中の女性の体内で、カフェインが深刻な問題を引き起こしているとは認められないという意見に賛成だ」と述べています。
Muncie博士はまた、この研究を「問題を考えていくうえで、私がこれまでに読んだ研究発表のなかでもベストのものだ」と賞賛し、なかでも、NICHDの疫学、統計学、予防調査部門の部長Mark Klebanoff博士が率いる研究グループが、カフェインの消費についての計測方法が優れているとしています。
これまでの研究の大部分は、コーヒー愛好者による自己申告に基づいた研究でした。しかしKlebanof博士のグループは、カフェインの物質交代で最終的に生じる物質paraxanthine(パラクサンシン)の血中濃度を測ったのです。
「われわれは血清中のカフェイン濃度は調べませんでした。というのは、カフェインの数値は摂取後にあっという間に上昇して、すぐにまた下降してしまうからです。パラクサンシンに注目すれば、濃度はそれほど大きく変化せずにすみますから」とKlebanof博士は語っています。
研究者たちはその方法を、あるクリニックで、流産してしまった591人の女性と、実際に出産した2558人の女性患者に当てはめてみました。そこから「極端にパラクサンシン濃度が高い場合だけ、自然流産に結びつく」という結果を導き出したのです。
このことは、Klebanoff博士の言葉で言い換えれば、1日に5杯以上のコーヒーを飲むのは危険なレベルだということになります。さらに、ソフトドリンクに含まれるカフェインの量は、おそらくコーヒーの2分の1ないし3分の1なので、缶入りソーダならば6本ないし10本まで許されることになります。また博士は、たとえカフェインを摂りすぎたとしても体内で特別な信号が発せられ、安全な基準値に収まるよう調節できるとしています。
ところが、Eskenazi所長の論文は、1日に1杯か2杯しかコーヒーを飲んでいない女性にも、流産や低体重児出産がわずかに増加する傾向が見られる、という研究を引用しています。
「ヘルスケアの指導員は、妊娠中あるいは授乳中の女性に対して、カフェインの摂取量を制限するよう指導をした方がいい」というのがEskenazi所長の結論です。
しかし、KlebanoffとMuncieの両博士は、それほど厳密に論じる必要はない、と言っています。「コーヒーを飲んでいる大半の妊娠女性のレベルで見ても、カフェィンのせいで流産の危険が増したという情報は、われわれのデータにはありません」とKlebanoff博士は言います。
アドバイス
もしもあなたが妊娠していたり妊娠する可能性がある場合は、とにかく、コーヒーは1日4杯以下に抑える方がいいでしょう。カフェイン入りのソーダなら6缶までにする、ということです。
※※※
「カフェインを摂りすぎたとしても体内で特別な信号が発せられ、安全な基準値に収まるよう調節できます」――Mark Klebanoff博士
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