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2008年5月10日 (土)

妊娠したら、肉によく火を通しましょう その2

 前回の続きです。

 ただし、健康な人はこの感染症はほとんど心配する必要がありません。まれに、感染によって発熱やリンパ節の腫れなど風邪に似た症状が出ることがある程度です。唯一問題が起こるのは、妊娠中の女性が感染した場合です。Gilbert講師によれば、米国では、妊娠中にトキソプラズマ症に感染する女性は1000人中に1人以下の割合とのこと。そのうち、感染が胎児に伝達されるのは4分の1。そして感染した胎児の2~5%に脳や目の深刻な損傷が、約15%に軽度な脳の損傷や目の問題が起きています。

 研究の結果、感染したケースの30~68%は、十分に加熱していない肉や生肉、塩漬け肉を食べたことが原因だと分かりました。汚染された土に触ったのが原因の感染は17%、14%は低温殺菌をしていない牛乳を飲んだことが原因です。なお、猫との接触は感染の要因とはならないことがこの調査でわかりました。

 十分加熱しない肉や生肉を食べたと答えた女性が妊娠中にトキソプラズマ症に感染する割合が、食べない女性の2~3倍となっています。Dubey博士によれば、アメリカでは毎年トキソプラズマ症に感染した子どもが300~3000人生まれています。Gilbert講師の調査は記憶を頼りにしたもので、偏りが出ている可能性があるとしつつも、それが十分加熱していない肉の危険性に目を向けさせたことは認めています。

 ヨーロッパの一部の国では、妊娠中の女性に対する通常の手続きで、この感染症の検査が行われているとGilbert講師は指摘しています。一方、英国とアメリカでは費用のほか、この感染症の治療に使用される抗生物質の安全性や効果に問題があるという研究もあり、検査が行われていません。

アドバイス

 Dubey博士は、妊娠中の女性が肉を食べるときは、必ず完全に火を通すように注意を呼びかけています。調理用温度計を使って、肉の中心部が67度以上になっていることを確認しましょう。飼い猫から感染する恐れが少ないとはいえ、妊婦が猫用トイレの砂を掃除することは避けるべきでしょう。

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