« みんなと遊ぶ子どもほど病気に強い。 | トップページ | ある同僚のお話(うつ病の好転) »

2008年5月 1日 (木)

男は熟睡しないと老化が早まる。

 このほど行われた研究によると、男性の場合、早くも35歳にして老化現象が始まっているそうです。

 従来の研究では、男女を問わず高齢者の成長ホルモン欠乏に焦点が当てられてきました。肥満が進み、筋肉の量が減り、運動能力が低下していくのに伴って、成長ホルモンの分泌レベルも低下していきます。しかし、すでに中年期において、睡眠パターンの変化によって老化を防ぐホルモンが75%も減ることがわかったのです。

「われわれ医師が高齢者という場合、普通は65歳を過ぎている人たちのことを指すわけです。したがって、30~50歳というのは、一般的にはとても高齢者には入りません」男性は30代からホルモンが減り始めるという調査結果は予想外だったと、今回の研究の責任者を務めたVan Cauter教授(シカゴ大学医学部)は述べています。

 この研究は、16~83歳までの健康な男性を被験者として行われました。被験者には睡眠障害に悩んだ経験がある人や、薬物使用歴のある人は含まれていません。研究者たちが、年齢と睡眠時間の変化との関係を表にまとめたところ、男性の場合、25~45歳の間に睡眠の質が低下する第1段階が訪れることがわかりました。中年期に入っても睡眠時間そのものには変化が見られないのですが、熟睡している時間の割合は、25歳未満の男性が睡眠時間全体の20%であるのに対して、35歳を過ぎた男性の場合には5%にまで低下。同時に、熟睡中に分泌される成長ホルモンの量は約75%減少します。

 睡眠障害に悩む患者の治療に当たっている、ニューヨーク州ホワイトプレーンズの耳鼻咽喉科医Hyman Ryback博士も、男性の場合、年齢とともに睡眠の質が低下するというVan Cauter教授らの調査結果に賛同しています。「具体的な数値については何とも言えませんが、たくさんの患者さんを診てきて、確かに男性の場合、年齢とともに睡眠が不足していくように思います」

 しかしRyback博士は、こうした調査結果が出たからといって、即座に成長ホルモン補充療法を開始することには疑問を感じています。「この件についてはいろいろな議論があります。成長ホルモンは男性にとって若さの源泉だとか、筋肉の形成を促進し、更年期障害の改善にも効果があるなどと考えられているのですが…。本当のところはまだ誰にもわかっていないのです」

 さらに男性は、50歳を過ぎると再び睡眠の質が低下します。これは老化による第2段階です。これについても調査が行われたところ、50歳を過ぎて80代に入るまで、10年ごとに約27%ずつ睡眠時間が減少していくことが明らかになりました。夜中に目覚める回数が増え、急速眼球運動睡眠(REM)、すなわち夢を見る状態であるレム睡眠が著しく減っていくのです。

 専門家によると、熟睡とレム睡眠は別種のものと考えられています。脳波と急速眼球運動の状態によって、この2つは区別されます。レム睡眠の減少は、注意力や警戒心を高めるストレス関連ホルモンであるコルチゾールの分泌量と反比例しているようです。コルチゾールの分泌は、人の睡眠パターンと一致しており、通常は午前中にピークを迎え、夜間には低下します。ところが、レム睡眠が少ない人は、夜でもコルチゾールの分泌レベルが高いようです。

 コルチゾールが睡眠に影響を及ぼすことは以前から言及されていました。「私たちが得たデータからも、ストレス反応系の過度な活動を原因とする消耗が、睡眠の質の低下によっていっそう助長されることがわかります」と、Van Cauter教授もこの説を裏付けていますが、個人差によるところも大きいと、Ryback博士は慎重です。「人によってコルチゾールの分泌量は違いますし、分泌がピークを迎える時間も違います。早起き、朝寝坊、宵っぱりなど、いろいろな人がいることから明らかです」

 女性の睡眠とホルモンの関係についての調査も待たれるところですが、まだ行われていません。月経、更年期に起こる一時的な熱感、ホルモン補充療法など、睡眠の質に影響を及ぼす要因がほかにもいろいろあるためです。

※※※

「具体的な数値については何とも言えませんが、たくさんの患者さんを診てきまして、確かに男性の場合、年齢とともに睡眠が不足していくように思いますね」

|

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/130682/41050780

この記事へのトラックバック一覧です: 男は熟睡しないと老化が早まる。:

» 社会福祉について [社会福祉問題]
社会福祉に関する問題サイトとしてトラックバックさせていただきました。どうぞよろしくお願いします。 [続きを読む]

受信: 2008年5月 1日 (木) 11時19分

コメント

コメントを書く