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2008年7月 8日 (火)

神経伝達物質を構成するレシチン

  脳にはさまざまな栄養素が必要とされています。エネルギー源となるブドウ糖、エネルギー代謝にかかわるビタミンB群、脳の細胞形成に必要な脂肪やアミノ酸、アミノ酸代謝に必要なビタミンB6、神経伝達に関与するカルシウムなどです。
 今回はカルシウムと同様、記憶力を向上させるレシチンに注目してみましょう。

記憶力、集中力を高めるしくみ

 学習するたびに、脳のなかでは新しいシナプスがつくられ、記憶量が増えていきます。シナプスはニューロンと呼ばれる神経細胞同士のつなぎめの部分に位置しますが、しっかりとつながっているわけではなく、ほんのわずかなすき間があります。そのため、神経情報を伝達するために、神経細胞間を行き来する連絡船の役割をもつ物質が必要になります。これが神経伝達物質と呼ばれているもので、主に、アミン、アミノ酸、ペプチドなどです。そして、レシチンはこの物質の合成に欠かせない栄養素なのです。レシチンはコリンとイノシトールによって構成されていますが、この構成成分のコリンがアセチルコリンへと変換され、神経情報伝達物質となります。神経情報伝達物質を常に用意していることで、記憶力や集中力、学習能力などを高めることができる、というわけです。

バランスのいい食事で無理なく摂取したい

 このようにレシチンは大変重要な働きを果たしているのですが、その効果を期待するばかりにレシチンを多く含む食品、たとえば大豆や卵黄に偏るのはよくありません。過剰摂取は、かえって胃腸障害や食欲不振を引き起こし、健康に支障をきたすこともあります。またレシチンは、肉類、魚類、卵、乳製品、豆類、穀類、野菜類のあらゆる食品に、多少の差はありますが含まれています。その必要量は、普通の食事をしていれば不足することはないといわれています。ただし、偏った食事や、朝食を抜かすといった食生活だと、影響がでてくる可能性があります。バランスのいい食事でレシチンを無理なく摂取するということを心がけましょう。

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