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2009年5月31日 (日)

50歳体力:死亡率の指標…心筋梗塞などリスク低下

 50歳のとき、速足(時速6.4キロ程度)での歩行に相当する身体活動が無理なくできる体力があれば、心筋梗塞(こうそく)などで死亡する危険性が低くなることを、筑波大の研究チームが突き止めた。20日発行の米医師会誌(JAMA)に発表した。同大の児玉暁研究員(内分泌代謝学)は「体力の有無が、将来の心筋梗塞などの発症や死亡の危険性を予測する指標として使えるかもしれない」と話している。

 研究チームは、日米欧で発表された心筋梗塞など冠動脈疾患の発症のほか、運動や死亡のデータが含まれる論文計1万679本、計10万2980人分のデータを解析。論文での追跡期間は1~26年で、対象者の体力と、期間中の冠動脈疾患による死亡、それ以外の死亡を調べた。

 50歳の男性を体力が普通の群(時速6.4~7.8キロ程度で歩行できる)、低い群(普通群以下)、高い群(時速7.9キロ程度以上で歩行できる)の三つに分けて比較したところ、低い群の冠動脈疾患による死亡率は普通群の1.4倍、高い群の1.47倍になった。すべての死亡率でも、低い群は普通群の1.7倍、高い群の1.56倍と高くなった。

 普通群と高い群はほとんど差がなく、少なくとも普通群程度の体力があることが、冠動脈疾患や死亡の危険性を減らす可能性があるとみられる。40歳、60歳で比較しても、体力のある方が死亡や心筋梗塞などの危険性が低かった。女性の場合は、男性の約8割の体力で同様の結果が出た。

 曽根博仁・筑波大教授は「定期的な運動をすることによって寿命が延びるというデータはないものの、体力の有無が死亡率に影響を与えることが明らかになった」と話している。

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2009年5月28日 (木)

「メタボ」9割が認知、予防の生活習慣継続は3割

 読売新聞の記事です。

 政府は26日午前の閣議で、2009年版の食育白書を閣議決定した。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)に関して「言葉も意味も知っていた」とする人は3月時点で89・3%と2年前(77・3%)より増え、政府が2010年度の目標値としていた「80%以上」を達成した。

 ただ、予防や改善のために適切な食事や運動を半年以上、継続している人は29・4%にとどまり、対策は不十分であることが浮き彫りとなった。

 また、07年11月の調査では、生活習慣病につながるとされる「朝食抜き」の割合が高いのは30歳代男性(30・2%)や20歳代男性(28・6%)で、10年度の目標である「15%以下」とは大きく隔たっていた。女性も、20歳代(24・9%)、30歳代(16・3%)で朝食欠食率が高かった。

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2009年5月25日 (月)

納豆、寒天、リンゴ、バナナ…根拠なし

 空腹紛らすだけ
 毎日新聞の記事です。

 手軽さが受けて昨秋、話題になったバナナダイエット。専門家は「朝、バナナを食べるだけではダイエットにはならない」と訴える
 納豆。寒天。リンゴ。バナナ。ゆで卵。手を替え、品を替え、登場する何々ダイエット。ごく最近はバナナダイエットがブームとなり、一時店頭からバナナが消える騒ぎもあった。何かを食べてやせるということは、ありえないと知っておきたい。【小島正美】

 昨年秋、テレビや雑誌などで、バナナダイエットが話題になった。うたい文句は、「朝、バナナを1~2本食べ、コップ1杯の水を飲むだけでやせられる」。昼と夜は好きなものを食べてよいという手軽さが受けた。

 バナナでやせられる理由として、(1)糖質や脂肪を分解・燃焼する酵素が豊富(2)抗酸化作用の高いポリフェノールが多く含まれ、細胞の活性化と代謝を促す(3)食欲を抑えるアミノ酸が含まれる(4)便通をよくする食物繊維が豊富--などが挙げられている。

 こうした理由は科学的に正しいのか。

 バナナ1本(100グラムと仮定)は約90キロカロリーで、小さめのおにぎり1個程度のカロリーに相当する。バナナ2本で満腹感を得て、従来の朝食に比べて、摂取カロリーを減らせばやせられる可能性はある。

 だが、バナナで朝の摂取カロリーを減らしても、昼と夜の食事で摂取エネルギーを増やせば、やせることはない。体重を減らすには消費エネルギー以下に摂取エネルギーを抑えるしかない。

 食べ物健康法の問題に詳しい高橋久仁子・群馬大教授(栄養学)は「バナナを食べてやせたというのは、今まで食べていた朝食よりカロリーが減ったからだと考えられる。バナナダイエットは、要するにバナナを食べて、空腹を紛らすというだけのこと」と話し、特定の食品を食べてやせられると思うのは幻想だと強調する。

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2009年5月22日 (金)

記憶力の減退を感じたらどうすべきか その2

新生ニューロンと関係の深いθ波

 新生ニューロンは脳の外から入ってくる何らかの「刺激」によって増やせることがわかっている。そこで、その刺激が何かを探すため、新生ニューロンが増加しているときの脳のなかの変化を調べると、「θ波」と呼ばれる脳波が関係していることが確定された。θ波は1秒間に4~8回の波があり、一般的に「まどろみ」の状態のときに計測される。しかし、それ以外でもθ波は出ているのだ。
 まず「運動」である。たとえば、歩いたり、走ったりしているときにもθ波が発生している。また、運動をすると血流がよくなり、新生ニューロンが育つために必要な養分が脳のなかの毛細血管から供給されやすくなる好影響も考えられる。運動と脳機能はいい関係にあり、通勤の時間を少し前にズラして一駅先まで歩いてみるだけでも、新生ニューロンを増やす効果が期待できるだろう。

 次に「学習」だ。新しいプロジェクトを立ち上げるためには、いろいろな資料に当たったり、専門家に会いにいくことが必要になる。そうした未知の領域へ積極的にチャレンジしている際にもθ波が発生している。そして、最後が「睡眠」。θ波はレム睡眠のときに出ている。眠ってから90分間隔でレム睡眠が訪れるので、1日当たり少なくても7時間くらいは睡眠時間をとりたいところだ。
 もっとも、記憶力が少し衰えたとしても、年を重ねるにつれてさまざまな経験を積んでいるはずである。それにもとづいて、若い人にはできないアドバイスを行えるはずだ。記憶力に神経質になるのではなく、年齢相応の強みを活かすのも一つの考え方ではないだろうか。

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2009年5月19日 (火)

記憶力の減退を感じたらどうすべきか その1

 プレジデント4月21日の記事です。連載にします。
 
一駅先まで歩くだけでも新生ニューロンの増加効果が大きい。 

 記憶力に関する一般の人たちの大きな誤解は、「人間の脳細胞は1日当たり10万個死んでいる。だから年をとればとるほど記憶力が低くなるのは仕方がない」と思っていることだ。昔の実験で脳の限られた部分を観察し、若い人より年配の人のほうが、脳細胞の数が減っていることがわかった。それにもとづき、このエリアでこれだけ減っているからと、単純に見積もり計算をしただけなのだ。
 もちろん、他の脳の場所ではどうなのか検証されていない。また、人間の脳細胞は100億個から1000億個あるといわれている。どうしてそんなにも大きな隔たりがあるのかというと、一つひとつ数えていくことが不可能だからだ。まして私たちの研究室では、2001年にサルを使った実験で、大人になっても新しい神経細胞「新生ニューロン」が生まれていることをつきとめている。俗説に惑わされないことが大切だ。

 そこで、まず記憶力のメカニズムを見ておこう。「記憶に関係する脳の場所」と聞いて「海馬」を思い浮かべる人は多いだろう。しかし、海馬は記憶をコントロールする場であって、貯蔵庫ではない。大脳皮質でキャッチされた情報は側頭葉に入る。そして、海馬の「歯状回」という場所を経て、同じ海馬のなかにある「CA3野」「CA1野」に運ばれ、最後に側頭葉に戻されて記憶されていく。
 実は、その過程で海馬は入ってきた「1」の情報を「3」に増幅したり、「0.5」に減らして次の神経細胞に伝えることができる。これを「可塑性」といい、新生ニューロンは古い神経細胞に比べて高い可塑性を持っている。つまり、新生ニューロンが増えるほど、記憶力は向上する。中高年の記憶力の減退を防止するためには、どうやって新生ニューロンを増やすかがポイントになるのだ。

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2009年5月16日 (土)

あなたの健保組合も解散する その6

定年退職者を襲う「組合健保切り」

 マイケル・ムーア監督が撮った映画「シッコ」は米国の医療保険制度の現状をえぐり、世界を驚かせました。公的医療保険がなく、国民の大半が民間の医療保険に頼る米国では、かねてから医療の偏在に国民の不満が強いとされています。

 日本の医療保険制度は先に述べた通り、骨組みは世界レベルで比較しても優れていると言えるでしょう。しかし、財政改善を優先する政府の施策のせいで、ひずみがさらに拡大する懸念が広がっています。組合健保で手厚いサービスを受けてきた大企業社員にも、中小企業向けと思っていた協会けんぽに転じる可能性が現実味を増しています。さらに言えば、実質的な無保険状態に陥るリスクだって、無視できるほど小さいわけではありません。まずは自分が加入している健保組合の実情や、健康保険制度の仕組みをおさらいしてみてはいかがでしょう。

 定年退職した後も、現役時代に近い恩恵を、健保組合から提供してもらえる人は、さらに恵まれた立場と言えるでしょう。一部の大企業ではこうした手厚い福利厚生制度を設け、優秀な人材を囲い込む武器としてきました。こういったサービスが使えれば、定年後も医療費負担を抑えることができ、ライフコストが安く済みます。

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2009年5月13日 (水)

あなたの健保組合も解散する その5

1カ月当たり6000円」が上限?

 後期高齢者医療制度では個々の診療に「予算枠」が決まっていることもあまり知られていないようです。後期高齢者診療料は担当医(かかりつけ医)が提供する、検査やレントゲンなどの医療サービスを「1カ月当たり6000円」と定めています。この枠を超えて医療サービスを提供すると、保険の対象外になってしまい、医師・医療機関には公的医療保険からはオーバー分が支払われません。つまり、診療報酬が6000円を超えると、医療機関の持ち出しとなってしまうのです。

 まだこの仕組みは義務化されてはいませんが、従う医療機関が増えてくると、本当は治療上、意味があると思っていても、枠を超えた処置・投薬を見送るケースが出てきかねません。患者が本当に適切な診療を受けるのを、予算枠が邪魔するような事態が起き得るわけです。

 現在、国が推し進めている医療費削減の施策は、いわゆる「団塊の世代」を狙い撃ちしにしています。この世代が70歳を迎える時期以降に医療費がかさむのを防ごうと、今から手を打っていると見ていいでしょう。ベッド数カットや個人負担増大などを進めているわけです。しかし、ベッド数を減らすのであれば、在宅サービスをその分手厚くするとか、かかりつけ医制度を充実させるといった施策が先行して進められなければなりませんが、そちらは手つかずのままです。これでは孤独死が増えるだけです。

 群馬県渋川市の老人施設で3月に火災が起き 10人が命を落としました。この施設は有料老人ホームとしての登録がなされていない、無届け施設でした。入院ベッド数を減らす動きが進めば、必要に迫られた高齢者がこうした無届け施設に流れ込むおそれが強まりかねません。現在でも特別養護老人ホームは待機者が多く、需要に対応し切れていません。ベッドを4割も減らすような施策はこうしたあぶれ傾向を助長するだけです。

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2009年5月10日 (日)

あなたの健保組合も解散する その4

子供の健保を頼れなくした新制度

 国保の財政は悪化の一途をたどっています。高齢化に伴う医療費の増大は大きな原因ですが、それだけが理由ではありません。国庫からの支出が減少し続けているのも、財政悪化に拍車を掛けています。この25年間で国庫支出金はほぼ半減しました。国は自らの支出を減らす一方で、地方自治体に負担を求めてきました。こうした事情もあって、自治体は相次いで国保保険料を引き上げ、加入者はさらに重い負担を背負わされるようになっています。

 2008年4月に始まった後期高齢者医療制度は1年が経って、さらに問題点がはっきり見えてきました。75歳以上が強制加入させられ、保険料が年金から自動的に天引きされる仕組みは、導入当初から国民の反感を買いました。

 しかも、この制度には「被扶養者」という発想がないので、問答無用で75歳から各個人から保険料が徴収されます。本人に収入や支払い能力がなくてもです。そうした場合を含め、息子や娘など家族が保険料を代わりに支払うケースでは、家族の負担が結果的に重くなるという弊害が起きています。

 75歳になった瞬間、それまで加入していた健康保険を抜けて、後期高齢者医療制度に加入するようにさせられた弊害も出ています。これまでは子供の健康保険の扶養家族扱いで健保が利用できていたのに、難しくなったのがその一例でしょう。

 健康保険の対象であるかどうかという現実的な問題だけではなく、家族とのつながり、一体感、扶養関係などにも影響が出ていると心配されます。年を取って、子供の健保が頼りの綱という例は結構あるものです。後期高齢者医療制度はその綱を断ち切った格好です。

 あまり知られていないようですが、後期高齢者医療制度では、保険料を滞納すると、「資格証明書」が発行されるようになりました。資格証明書とは、「本来、保険に入る資格がある」という事を証明するだけの書類で、医療機関では無保険者と同じように、全額を自己負担する必要があります。支払い後に領収書を持って手続きすれば、7割は戻ってくるという触れ込みですが、実際は未納分に充てられてしまい、差額が生じない限り、1円も戻ってきません。つまり、現実には滞納すれば、即座に無保険者扱いされるわけです。実質的な「保険取り上げ」と言えるでしょう。

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2009年5月 7日 (木)

あなたの健保組合も解散する その3

退職者は前年所得災いして高額保険料に

 国民健康保険はもともと自営業者や農林漁業者のためにつくられた仕組みです。でも、現実には無職53.8%、雇用者(パートタイマー含む)24%が多数派で、自営業者が14.9%、農林漁業者4.4%は合わせても5分の1にも足りません。

 国保は加入者の所得の低さが組合健保や協会けんぽに比べ際立っています。全体の75.4%と、約4分の3が年収200万円以下です。国保は結果的に、病気にかかるリスクの高い人を、1つの保険に集めているのが実情です。そのせいもあって、保険料が高くなり、払いたくても払えない人を増やしてもいるのです。

 ある程度の規模以上の企業で正社員だったからと言って安心はできません。会社を辞めて、国保に加入するようになると、前年度の高い所得から弾き出された高額の保険料が支払えなくなり、無保険者になってしまうケースが珍しくないからです。

 「国民皆保険」という制度の骨格は立派なものです。医療サービスを「現物」として給付する仕組みは、米国のようにいったん個人が立て替えなければならない制度に比べると、個人の支払い負担の面で優れています。しかし、長い時間の間にひずみが生じているのも事実です。

 定年退職者の間では「食べるか、国保保険料を払うか」といった究極の二者択一を迫られる状況になりつつあります。保険料が払えず、無保険になると、医療機関の窓口で全額自己負担となるので、診療を先延ばしにして、重い病気の早期発見を逃してしまい、重篤な事態に至るリスクも高まっています。手元資金では保険料がまかなえず、借金して払ったり、生命保険を解約して払うケースも相次いでいます。それほど高額な水準に、国保保険料は達しているのです。

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2009年5月 4日 (月)

あなたの健保組合も解散する その2

驚くほど高い国保保険料

 保険料率は協会けんぽの方が低いので(労使折半で現行8.2%)、負担が軽いという事情から、解散後受け皿として協会けんぽが選ばれることが多いとみられます。料率アップか解散かという選択を迫られた結果の判断と言えるでしょう。

 健保組合からの流入が増えれば、協会けんぽの財政が改善するというわけではありません。協会けんぽの財政が厳しくなれば、加入者が受けられるサービスが低下する心配もありますが、国は協会けんぽへの支援を上積みする気配がなく、個人負担増に転嫁されたり、質が下がる懸念は消えていません。

 景気後退と拠出金の増加は健保組合の財政をますます悪化させていて、この先も解散して協会けんぽに移る傾向は続くでしょう。この状況が続けば、健保組合を維持するのは、よほど経営基盤のしっかりした企業にしかできないような状況に早晩、立ち至るでしょう。

 定年退職後に国民健康保険に加入すると、その保険料の高さにびっくりする人が多いようです。国保加入世帯の平均所得は約166万7000円ですが、平均で年間14万4870円を負担しています。大阪府寝屋川市では年収200万円の4人家族(40代夫婦と子供2人のモデルケース)で年間50万円を超えています。

 協会けんぽでは保険料の半分を事業主が負担しています。組合健保では半分以上が事業主負担ですから、本人の負担は半分以下に抑えられています。しかし、国保では全額自己負担です。企業正社員の2倍以上の保険料負担額となる計算です。

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2009年5月 1日 (金)

あなたの健保組合も解散する その1

 日経ネット版「医療」2009年4月28日掲載の記事ですが、かなり長いので、長期連載にします。何を感じますか?

 健康保険を引きはがされる――。想像もしたくない事態だが、すでに現実となりつつある。4月1日に8健保組合が解散し、健保組合の冬の時代を証明した。『10年後、あなたは病気になると家を失う』(日本経済新聞出版社刊)の共著者の1人である寺尾正之さんは「企業が健保組合を解散した場合の衝撃は、リタイア前後の人たちにこそ重い」と見る。背筋が寒くなるような、健保を取り巻く現状を、寺尾さんに聞いた。

 ある人のコメント・・・。大企業に勤めていて、組合健保の恩恵に預かっている人はほんの一握りしかいません(4月1日時点の健康保険組合数は1485組合)。しかも、どの健保も運営に苦しんでいて、経営者サイドは本音を言えば、「すぐにでもやめたい」と考えているはずです。実際この4月1日には8つもの健保組合が一気に解散しました。

 約5万7000人の加入者がいた、物流大手の西濃運輸健保組合は2008年8月に解散しました。持ち帰りすしチェーンの京樽健保組合も同9月に解散しています。この規模の健保組合が解散するようになったのですから、「ウチは安心」と構えていられる健保は少ないでしょう。

 しかも、今は景気が冷え込んで、企業業績も悪化しているので、企業側から健保解散を切り出しやすい状況になっています。これまではタイミングが見つからなかった企業もこの「100年に1度」の不景気をうまい口実に使おうと考える可能性があるのです。この先、何社かが解散を決めれば、我も我もと解散が続くかも知れません。

 保険料収入の伸びが見込めない上、高齢者医療制度への拠出金負担が重く、財政が逼迫(ひっぱく)していることなどが、組合解散の主な理由となっています。つまり、こうした状況はどの組合にも共通しているので、みなさんが加入している健保組合がいつ解散してもおかしくないのです。

 健保組合が解散すると、加入者の保険がどうなるかはあまり知られていないようです。一般的に解散後は、中小企業の従業員が加入する全国健康保険協会(協会けんぽ)に移行するケースが多くなっています。「協会けんぽ」とは聞き慣れない名前かも知れません。主に中小企業で働く人が加入する「政府管掌健康保険」が2008年10月から、協会けんぽに衣替えしました。

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